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確定判決の実効性 求められる被害者支援 加害者から賠償金が払われないケース 後を絶たず

33年前、新庄市の中学校で当時13歳だった児玉有平さんが亡くなった事件で、山形地裁は7月15日、被告の元生徒に対し損害賠償の支払いを命じる3度目の判決を言い渡しました。判決が確定しても加害者から賠償金が支払われないケースは、全国的に見ても後を絶ちません。確定判決の実効性、そして求められる被害者支援とは。

【安孫子総合法律事務所 安孫子英彦弁護士】
「民事裁判の判決は10年で時効を迎えるので(犯罪被害者は)それを防ぐために再度申し立てをしている」

これまで県弁護士会の会長も務めてきた安孫子英彦弁護士。現在の法制度には課題があると指摘します。

【安孫子総合法律事務所 安孫子英彦弁護士
「最後に被害者や被害者の遺族が犠牲になっているのが今の現状。法制度など何らかの対応をする必要が間違いなくある」

犯罪被害者や遺族は、刑罰を求める刑事裁判とは別に、民事裁判で加害者へ損害賠償を請求できます。

しかし判決が確定しても、給与の差し押さえなど、裁判所を通じて行う強制執行を実現するには原則、被害者側が自分で相手方の勤務先などを見つける必要があります。

このため勤務先がわからないなどの理由で強制執行ができず、10年の時効を迎えるケースが後を絶ちません。

日本弁護士連合会が2018年に行った調査では、過去10年間で加害者が賠償金の支払い債務を負った363件のうち、賠償金を全く受け取れなかったケースは85件に上りました。

【安孫子総合法律事務所 安孫子英彦弁護士】
「(相手に支払い能力がない場合)親が代わりに払ってくれればそれでいいが、今の法制度では親が代わりに払う義務はない。そうすると最終的に判決はとれたが誰からも払ってもらえない状況が生じる」

日本弁護士連合会は国が被害者に賠償金を立て替えて支払い、その後、加害者から回収する制度の創設を求めていて、2023年、国へ意見書を提出しています。

県では犯罪被害者に対し最大60万円の見舞金制度を設けていますが、安孫子さんは被害者の救済には不十分で、国の支援の必要性を強調しています。

【安孫子総合法律事務所 安孫子英彦弁護士】
「犯罪被害者給付金にしても以前は全然なかったものが弁護士会や被害者団体が運動して実現させてきた歴史がある。同じように政府や国会議員に働きかけて国の立替制度を実現していく必要がある」