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最後の講義 山大医学部・藤井聡教授「活躍を」

 卒業シーズンを迎える中、旅立ちの春は学生だけではありません。山形大学医学部では、今年度で退任する教授の『最後の講義』が行われました。

 山形大学医学部では、今年度 定年などに伴い、4人の教授が退任します。
 オンラインでの出席も含め、学生や教職員 約170人を前に教壇に立ったのは、藤井聡 教授(65)です。
 
 上山藩・藤井松平家にルーツがあるという藤井教授は、1994年に山形大学医学部生理学講座の教官助手に就任して以降、記憶をつかさどる脳の「海馬ニューロン」の研究などに尽力してきました。
 30年にわたる研究の集大成として開かれた最終講義のテーマは、「忘れるというメカニズムについて」です。

【山形大学医学部 生理学講座 藤井聡 教授(65)】
「夢の内容は、なぜ覚えていないのか。夢の中で記憶は作ってくれません。(睡眠中は)あくまで消す ないしは強化する記憶が整理されている。これが私の30年の研究結果」

 そのほか 藤井教授は、県内での熱中症予防や労働者の健康管理など、「労働生理学」の研究にも力を注ぎ、その知識を学生たちにも伝えてきました。

【山形大学医学部 生理学講座 藤井聡 教授(65)】
「山形県内県外に巣立っていった学生の顔が浮かんだ。活躍することを心から祈っている。長い間ありがとうございました」