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2026年5月9日放送

飯豊町

春限定の絶景カヌーツアー 湖面から巡る飯豊町 白川湖の水没林

今回取材したのは、飯豊町・白川湖に春の間だけ現れる「水没林」です。 雪解け水で湖の水位が上がることで生まれる、幻想的な景色はこの時期ならでは。 なかでも早朝は水面が穏やかになりやすく、木々が鏡のように映る特別なひとときを楽しめます。

白川湖の水没林は、春の雪解け水によって湖が増水し、木々が水に沈むことで生まれる景色です。 湖の上に木が生えているように見える不思議な眺めは、この季節ならでは。広がる水面に木々が映り込む様子はとても美しく、思わず見入ってしまいます。

案内してくれたのは、いいでカヌークラブの堀江さん。 特におすすめなのが早朝の時間帯で、風が穏やかになりやすいため、水面に木々がきれいに反射しやすいそうです。静かな湖に包まれる朝の景色は、まさにこの場所の魅力を存分に感じられる時間でした。

カヌークラブでは、レクチャーを受けたうえで水没林のカヌーツアーを体験できます。 実際に湖へ出てみると、波が少なく、すっと進んでいく感覚が心地よく、景色をゆったり楽しめるのが印象的です。

このあたりの水深は3〜5メートルほどあるそうで、見た目の穏やかさとはまた違った湖の表情も感じられます。 水没林をつくっている木々の多くはヤナギ、とくにシロヤナギが多いとのこと。水や雪、寒さに強く、毎年2カ月以上水に浸かっても枯れることなく成長を続けているそうです。

湖面にはヤナギの花が浮かぶ様子も見られ、季節の移ろいを間近に感じられるのも魅力のひとつ。 さらに進むと、水の中に橋の手すりが見えてきます。これは、ふだん遊歩道として使われている橋が、この時期だけ水の中に沈んでいるもの。橋の“上”をカヌーで進むという、なかなかできない体験もここならではです。

カヌーで進んでいると、木の穴を間近に見られる場面もあります。 その中には、キツツキが使っている巣穴もあるそうで、タイミングが合えば顔をのぞかせてくれることも。普段は高い場所にある鳥の巣穴を、同じ目線に近い感覚で見られるのは、水没林ならではの面白さです。

そして、早朝ツアーの楽しみがもうひとつ。 湖の上で味わう「湖上のティータイム」です。温かい紅茶と、地元のお菓子屋さんの生大福が用意され、静かな景色の中でほっとひと息つけます。

紅茶はさくらんぼのフルーティーな香りが広がり、生大福はもちもちの食感。ずんだとクリームの甘さも相まって、自然の中でいただくおやつ時間がより特別に感じられました。 朝食前の参加者に、少しお腹を満たしてほしいという思いから用意しているそうで、そんな心配りにもこのツアーのあたたかさが伝わってきます。

取材情報

白川湖の水没林

山形県西置賜郡飯豊町数馬