2026年7月4日放送
かき氷店「氷果堂」かみのやま温泉駅前で見つけた 大人のかき氷
夏に食べたくなるひんやりスイーツといえば、やっぱりかき氷。今回取材したのは、上山市・JRかみのやま温泉駅西口のすぐ目の前に6月オープンした「氷果堂」です。山形の果物のおいしさをそのまま生かした一杯から、日本酒を使った大人向けのかき氷まで、個性豊かな味わいに出会えました。

氷果堂が店を構えるのは、「かみのやま風月堂」のチャレンジキッチンスペース。ここは、かつて地元の人や観光客に親しまれていた土産物店でしたが、閉店後は長く空き家になっていたそうです。
その建物が去年10月、“シェアする町屋”をコンセプトに、起業を目指す人たちの活動拠点として新たに動き出しました。そんな場所に誕生したのが、かき氷専門店の氷果堂です。
店名の由来は、「日本、そして山形の果物の力を氷の上にのせたい」という思いから。名前のとおり、素材の魅力を丁寧に引き出したかき氷がそろっています。

店主の遠藤さんは、もともと会社員。7年前、知人と訪れた店で食べたかき氷のおいしさに感動し、そこからかき氷の魅力に引き込まれていったといいます。
3年ほど前からは自らかき氷作りを始め、業務用の機械もそろえながら研究を重ねてきたそう。Uターンでふるさとに戻るタイミングで、「好きなかき氷でやってみよう」と決意し、今回のオープンにつながりました。
国内だけでなく海外でもさまざまなかき氷を食べ歩いてきたという遠藤さん。その積み重ねが、一杯一杯にしっかり生かされていました。

おすすめの一杯として登場したのが、「鶴岡 鶴姫レッドメロンみるく」。庄内メロンをふんだんに使った、見た目にも華やかなかき氷です。
印象的だったのは、口に入れた瞬間に広がるメロンの香り。シロップには砂糖を最低限だけ加え、果物そのものの甘みを主役にしているそうです。シンプルだからこそ、素材の力がまっすぐ伝わってきます。
さらに、追い氷蜜をかけるとメロンの味わいがより濃厚に。旬の時期には、山形のメロンを中心に使っていく予定とのことで、季節ごとの楽しみもありそうです。

氷果堂には、果物系だけではない魅力もあります。中でも目を引いたのが、「酒粕クリームチーズみるく」。楯の川酒造の酒かすと日本酒を使った、大人向けの一杯です。
クリームチーズを合わせた生クリームに、同じ蔵元の酒かすを取り入れ、日本酒の氷蜜と組み合わせたかき氷は、甘さの中にしっかりとしたお酒の風味が感じられる仕上がり。まさに“デザート”と“お酒”の間を楽しむような味わいです。
上にのったクラッカーは、クリームチーズと一緒に食べるのがおすすめ。ほどよい塩味が加わることで、味の輪郭がさらに際立ちます。かき氷でありながら、どこかおつまみのような感覚もあり、ひと味違う楽しさがありました。

さらに、ペアリングセットでは夏酒「山川光男」との組み合わせも。甘みのある酒質が氷との相性もよく、新しい楽しみ方として印象に残りました。

氷果堂では、メニュー名に産地や生産者の名前、品種名などをできるだけ載せるようにしているそうです。
そこには、山形県内の生産農家や酒蔵の存在を、かき氷を通してもっと多くの人に知ってもらいたいという思いがあります。味のおいしさはもちろん、作り手や土地の魅力にも目を向けてもらえるような工夫が、この店の大きな特徴です。
上山から、そして山形から、この店を育てていきたい。そんな遠藤さんの言葉からも、地域に根ざした店づくりへの熱意が伝わってきました。
取材情報
氷果堂 かみのやま温泉
上山市矢来1丁目3-1 かみのやま風月堂内
営業:金~月・祝(9月からは日・月)9:30~17:30
※詳細はSNSをご覧ください。



