2026年7月4日放送
村山市・大谷地沼で天然ジュンサイ摘み取り体験 ぷるぷる&シャキシャキの初夏の味覚に出会いました
今回訪れたのは、村山市にある大谷地沼。 ここでは、全国でも珍しい天然のジュンサイを収穫できます。箱舟に乗って水面を進みながら若い芽を摘み取る時間は、景色の美しさも相まって、ゆったりとした特別な体験でした。

ジュンサイはスイレン科の仲間で、初夏の風物詩として親しまれている食材です。特徴は、ゼリー状の「ヌル」に包まれていること。このヌルが、ぷるぷるとした独特の食感を生み出します。
大谷地沼のジュンサイは、全国でも珍しい天然もの。特にヌルが非常に多いのが特徴で、口に入れたときのなめらかさと、噛んだときのシャキシャキ感の両方を楽しめます。
一般的に食べられるのは、葉が開く前の芽と茎の部分。水面に浮かぶ葉の下にある若い芽を、一つひとつ丁寧に摘み取っていきます。

収穫に使うのは、昔ながらの箱舟。乗り込む前には、進み方や向きの変え方を教わります。箱舟は後ろ向きで進み、棒で地面を突きながら少しずつ移動するのが基本です。
見た目以上にコツが必要ですが、沼の上を静かに進む感覚はとても新鮮。水面近くで風を感じながら進んでいくと、普段とは違う時間の流れを味わえます。
実際に沼へ出てみると、葉の下に隠れたジュンサイを見つけるのは意外と夢中になる作業です。冷たい水に手を入れながら探していくうちに、自然と目の前のことに集中できて、気持ちもすっと落ち着いていくようでした。

ジュンサイの収穫は、葉の下にある若い芽を見つけて、そっと摘み取る作業の繰り返しです。見つけた瞬間のうれしさがあり、採れたジュンサイは水の中でキラキラと輝いて見えます。
大谷地沼では、毎年7月に「全日本天然ジュンサイ摘み取り選手権大会」も行われているそうで、取材時には7月19日に5回目の開催が予定されていました。10分間でどれだけ収穫できるかを競う催しで、ジュンサイ摘みの奥深さが伝わってきます。
実際に体験してみると、船の位置を整えながらジュンサイを探し、摘み取るのはなかなか簡単ではありません。それでも、気づけばカメラの存在を忘れてしまうほど集中してしまうのが、この体験のおもしろさ。景色を眺めながら箱舟に揺られ、ジュンサイと向き合う時間は、思った以上に心地よいものでした。

収穫したジュンサイは、そのままではなく、湯がいていただきます。今回は2つの味付けで味わいました。
まずは、ポン酢とカラシでさっぱりと。ぷるぷるとした口当たりのあとに、噛むとシャキシャキした食感が広がり、ポン酢の爽やかさとカラシのピリッとした辛みがよく合います。
もうひとつは、黒蜜ときな粉。少し意外な組み合わせですが、ジュンサイのヌルの寒天質が和菓子のような印象を生み、そこにジュンサイならではのシャキシャキ感が加わります。ジュンサイ自体に強い味がないぶん、好みに合わせていろいろな味わい方を楽しめるのも魅力です。

大谷地沼では、ジュンサイを採る人の高齢化が進み、収穫に関わる人数が減っているという課題もあります。そんな中、体験に訪れる人が実際にジュンサイを摘むことは、沼の管理やジュンサイの保護にもつながるそうです。
おいしさを味わうだけでなく、自然の中で手を動かし、その場所の営みに触れられるのも、この体験ならでは。訪れること自体が地域の大切な風景を支える一歩になるのかもしれません。
取材情報
大谷地沼(じゅんさい沼)
村山市大字田沢2163-5



