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2026年5月23日放送

西川町

【月山&新緑&残雪】無料ガイドとブナ林を歩く!月山の残雪トレッキング

今回訪れたのは、月山の麓に広がる県立自然博物園。雪が残る景色とみずみずしい新緑が同時に楽しめる、この時季ならではのトレッキングツアーに参加しました。 自然解説員と一緒に歩く約3.2キロのコースには、思わず足を止めたくなる発見がたくさん。月山の自然の奥深さを、たっぷり感じられる時間でした。

月山の麓に広がる県立自然博物園は、四季折々に美しい表情を見せてくれる自然豊かなスポットです。今年で開園35周年を迎え、改めてその魅力に注目が集まっています。

博物園の活動拠点となるネイチャーセンターでは、毎日2回「ブナの森ガイド」を実施。今回はシーズン初日に行われた、約3.2キロのトレッキングツアーに参加しました。

当日はあいにくの雨模様でしたが、目の前には一面の雪。春から初夏へと移り変わる季節の中で、月山ならではの特別な景色が広がっていました。

このツアーの魅力は、経験豊富な自然解説員が同行してくれること。気になったことをその場で質問でき、森の見え方がぐっと深まります。初心者でも安心して参加できるのも、うれしいポイントです。

歩き始めてすぐ、参加者が足を止めて見入っていたのが、雪の上に落ちたブナの芽を包む「芽鱗」。冬の間、芽を寒さや乾燥から守っていたもので、雪の上に散る様子はまるで“雪もみじ”のよう。この時季だけの自然の贈り物です。

さらに、ブナの折れた枝には芽や花、実へとつながっていく部分が残っていて、普段なら見過ごしてしまいそうな変化にも気づかされます。暖冬の影響で、今年は例年より芽吹きが早かったそうです。

木の根元にできた不思議な穴など、森の中には気になる現象もいろいろ。ひとつひとつに解説が加わることで、ただ歩くだけでは出会えない面白さが広がっていきます。

コースの途中では、月山の湧き水にも出会いました。参加者が通るたびに喉を潤すという水は、ひんやりとしていて透明感たっぷり。歩いた体に染みわたるようなおいしさが印象的でした。

その先に広がるのが、ブナの原生林エリアです。人の手が加えられていない森には、樹齢数百年ともいわれる大木が並び、足を踏み入れた瞬間に空気まで変わったように感じられます。中には樹齢250年とされるブナもあり、長い年月を静かに重ねてきた森の力強さを肌で感じました。

帰り道にも楽しみは続きます。出会ったのは「ニオイコブシ」と呼ばれる植物。枝からは、すっきりとしたハーブのような香りが漂い、視覚だけでなく香りでも森を楽しめることに気づかされます。雪の多い日本海側に多い植物だそうで、月山の自然環境の特徴にも触れられる場面でした。

約2時間のトレッキングは、歩くほどに新しい発見が重なる時間でした。新芽のかわいらしさ、残雪と新緑のコントラスト、森に流れる静かな時間。どれも、その日その時にしか出会えない風景です。

参加者からは「秋の紅葉の頃にも来たい」という声も聞かれました。実際に、天気や季節によって見える景色は大きく変わるとのこと。今年はシーズンの進みが少し早いため、雪と月山、新緑を一緒に楽しみたい場合は、例年より少し早めの時期を意識するとよさそうです。

6月に入ると雪は少なくなる可能性があるそうですが、そのぶん新たな魅力が次々に現れてくるのも月山の森。何度訪れても、新しい表情に出会えそうです。

取材情報

山形県立自然博物園

西川町志津