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県出身の戦没者を慰霊する式典 平和への祈り捧げる

ことしは終戦から80年の節目の年です。山形市では県出身の戦没者を慰霊する式典が行われ、平和への祈りが捧げられました。

【県遺族会会長 冨澤善右衛門さん】
「いま私たちが当たり前のように享受している平和と豊かさは、戦争で亡くなられた多くの尊い犠牲の上に築かれていることを決して忘れてはなりません。」

山形市の千歳山霊苑にある「靖霊塔」には、日清戦争以降の県出身の戦没者4万柱あまりの御霊がまつられています。
県が主催した拝礼式には遺族らおよそ200人のほか、吉村知事も参列し靖霊塔に拝礼。戦後80年を迎え、平和な世界を維持していくと誓いました。

【吉村知事】
「現代を生きる私たちの責務として、戦争の惨禍を2度と繰り返すことがないよう歴史の教訓を未来の世代にしっかりと継承して参ります。」

県遺族会によりますと、会員数が年々減少していくなど、戦争の記憶を次世代にどのようにつないでいくのかが課題だといいます。

【山形市遺族連合会 阿部博子さん】
「(遺族が)80歳を過ぎている。今じゃないと戦争の悲惨さを話せない。教えるチャンスがないから気を揉んでしまう。」
【県遺族会代表 冨澤善右衛門さん】
「私としては戦後80年になっても90年になっても、私が生きている限り戦後は終わらない。遺族会活動は(会員が)高齢化になって難しい状況になっているが、活動を頑張りたい。」

遺族会などでは、戦争体験についてインタビューした映像をDVDに収録するなど、記憶の継承活動に力を入れていく方針です。