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山林火災が続く要因は 東京理科大教授に聞く

 山形県内で相次ぐ山林火災延焼が続いている要因について有識者は、春先の乾燥と季節外れの高温が影響した可能性を指摘します。

 火災のメカニズムに詳しい東京理科大学の桑名一徳教授です。

【東京理科大学 桑名一徳教授】
「この5月ぐらいまでは林野火災が多い季節」
「乾燥しているとか風が強いなどで特に規模の大きいものが多いと感じている」

 こちらは、過去5年間に全国で発生した山林火災を月ごとの平均で示したグラフです。
 2月から5月に集中して発生していることが分かります。

 桑名教授によると、山の植物が多くの水分を含む夏などに比べ、春先の水分量は少なく、火災が燃え広がる要因になるということです。
 さらに、県内の山林火災では季節以外の要因も考えられるといいます。

【東京理科大学 桑名一徳教授】
「それに加えて気候変動の影響が非常に大きいと言われていて世界的にも気温が上がることによって山火事が起こりやすいくなっている」

 4月から5月にかけて季節外れの暖かさとなった県内。
 実際置賜地域では、4月下旬以降、30度近い最高気温を観測しているほか、乾燥注意報が発表された日も多くありました。
 春の乾燥に加え、連日の高温によって、山の乾燥がさらに進んだ可能性もあるということです。

【東京理科大学 桑名一徳教授】
「高畠町、南陽市で大きな林野火災が続いているのが、たまたまなのか、気候変動などで火災が増えていく状況を反映しているのか、まだなんとも言えない」
「ただ気温が上昇するとか乾燥しやすくなるのは、火災が起こりやすくなっているのは、間違いない。今後一層、気を付けていくことが大切。」

 林野庁によると山林火災の出火原因はそのほとんどがたき火やたばこなど人為的な要因だということで、山林火災を起こさないためには私たちの注意が一番大切になります。