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鳥獣被害対策の“中間支援組織” そのねらいは 相次ぐクマ出没などに対応

クマなどによる鳥獣被害への対策についてお伝えします。

県内では「中間支援組織」の設立に向けた動きが進められています。「中間支援組織」とは、専門的な人材となる支援員が、市町村と地域住民の間に入ってそれぞれを支え、クマやイノシシなどの鳥獣被害対策を効果的に取り組む組織です。

地域住民に対しては、柵の設置方法など環境整備に対するアドバイスや指導などを行います。市町村に対しては被害防止に向けた計画に対して、的確なアドバイスをして支えます。さらに市街地にクマなどが出没したなどの緊急時には、捕獲にも携われるようにするということです。この「中間支援組織」の設立に至った背景や課題などについて聞いてきました。

クマやイノシシなどによる鳥獣被害が相次いでいる県内。

25年度、県内で発生した鳥獣による被害額は合わせておよそ5億9200万円と、前の年度よりも2億円以上増加しました。またクマの出没件数は25年、過去最多を更新しています。

鳥獣被害対策は主に市町村が担っていますが、自治体職員の人手不足が課題となっています。

【県環境エネルギー部みどり自然課 木内真一課長】
「それぞれ市町村ごとに専門的な人材を確保する、雇用することはなかなか難しい状況。将来を見据えた支援体制づくりが今のうちに必要だと思い、(中間支援組織の設立を)考えている」

こうした課題に対応するために、自治体と地域住民の間に入って専門的な指導や助言を行う「中間支援組織」。

現時点で30の市町村が参画し、合わせて9人の支援員が配置される予定です。

「行政だけでやっていると人事異動があるので、別の部署に行ってしまうとせっかく得た知識も発揮できなくなる。中間支援組織として整備することで、その問題はクリアできると思う」

県は27年4月の設立、運用開始を予定しています。

実はこの「中間支援組織」を設立し、すでに取り組みを行っている自治体が全国で一つだけあります。それが、広島県です。

広島県では2023年に中間支援組織・tegos(テゴス)を設立し、2024年から本格的に業務を始めました。

例えば、集落の住民に対して、①環境の改善②侵入の防止に対する指導を行っています。ここで、広島県の鳥獣による農作物の被害総額を見てみると、2024年度は、およそ3億5800万円の被害額があったのに対し、tegos(テゴス)が本格的に動き始めた翌年の2025年度はおよそ3億300万円と、5500万円近く減っていることが分かります。

広島県によりますと、「減った要因のすべてがtegos(テゴス)ではないが、tegosuの成果は関わっていると考えられる」ということです。

県では、こうした先行事例も参考にしながら「中間支援組織」の設立を目指しています。近年は市街地へのクマの出没も相次いでいることもありますので、今後、鳥獣被害の減少につながることが期待されます。