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止まぬクマ食害 果樹農家の苦悩

収穫期を迎えた果物のクマによる食害が後を絶ちません。

上山市にある果樹園の園主がその苦悩を打ち明けてくれました。

こちらは先月下旬、上山市皆沢にある「長沼果樹園」の防犯カメラがとらえた映像です。

暗闇の中、クマが落ちた西洋ナシをくわえたり、立ち上がって辺りを物色したりする様子が映っています。

「昔来ていたクマは1本食べたら終わりだったので毎日来るのは想像もしなかった。」

「長沼果樹園」の代表 長沼由紀さんによりますと、今年クマは8月から園地に現れ始め、先月からは毎日のように出没するようになったということです。

被害に遭ったのは収穫間近の西洋ナシでその量は、およそ2トン。

夏の高温少雨の影響によって収穫が心配されていた中でのクマによる食害で、収穫量は例年の6割ほどまでに落ち込みました。

30年前から電気柵を設置するなど対策を講じてきた長沼さんですが、クマは簡単に突破してしまいます。

「後から(最新の対策を)した人たちはいい物を知ってるところが多いと思うが、そういった情報を教えていただけるとありがたい。」

ここ「長沼果樹園」では、今月下旬にリンゴの収穫が始まりますが、今月14日、防犯カメラにはまたしてもクマの姿が映りこんでいました。

「上に(クマが)登ったと思う。」

その翌日、猟友会が園地に設置した箱ワナにクマがかかっていたため駆除されました。

相次ぐクマの出没と食害、これから収穫を迎えるリンゴのシーズンも不安を抱えながらの作業となります。

「(身の安全のため)収穫しながら爆竹を鳴らしてと思っているが、もう少し味が乗ってから収穫したいと思っているのでクマが来て食べられてもしょうがない。」