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山寺で約10万点の木札 発見

山形大学は、山形市の山寺から、300年以上前に書かれた木札、10万点余りが見つかったと発表しました。

眠り続けていた木札を掘り起こしたのは、山寺の野生動物でした。

山形大学によりますと、木札が見つかったのは山寺の「奥の院」にある岩窟の内部で、その数は10万点にのぼります。

木札には、「寛文」や「元禄」など江戸時代の元号が書かれていて、かつて松尾芭蕉が山寺を訪れたときと同じ時期だということです。

これらが見つかったのは、コロナ禍の2021年。

参拝者が激減する中で現れたある野生動物がきっかけでした。

【山形大学 学術研究院 荒木志伸教授】「岩窟の中にサルが入り込んで、その中にあるのは誰も知らなかったそうだが、木札を奥の院中にばらまいた」

300年以上、雨風から守られた木札は保存状態が良く、これだけの数が見つかるのは、全国でも珍しいということです。

木札に書かれているのは先祖供養の文言や戒名など。

中には、天台宗である立石寺にも関わらず、他の宗派の戒名なども書かれているということです。

【山形大学 学術研究院 荒木志伸教授】「まさに山寺の庶民信仰の実態を示す資料と言える」

大学では今後、AI技術を使って書かれている文字の特徴などを分析し、さらに研究を進めるとしています。