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天童の園地でサクランボの高温対策の新たな取り組み

収穫最盛期に突入する中、昨シーズンに続いて懸念されているのが暑さの影響です。

サクランボを守ろうと天童市の園地では高温対策の新たな取り組みが行われています。

サクランボの園地に舞い上がり、ハウスの上を飛行する業務用ドローン。

吹きかけているのは、光を遮る効果がある遮光剤です。

「晩生の品種をより守っていこうかなと。」

2024年、収穫期のサクランボを襲った季節外れの暑さ。

この影響で県産サクランボは記録的な不作に終わりました。

今シーズンも30度超えの暑さが見込まれる中、天童市の王将果樹園は、県の助言のもとで、遮光剤によって園地の温度を下げる高温対策を初めて行いました。

県はこれまでハウスに遮光ネットをかける対策を推奨してきましたが、設置する農家にとっては課題もありました。

「高所での作業なので負担とリスクが課題、ドローンだと自動で出来るので大幅に解消できる。」

散布する遮光剤は、石灰などを主成分としているため環境への影響はありません。

専門の業者が操縦するドローンが薬剤を散布していくと、透明だったビニールはみるみるうちに白く染まっていきます。

散布したハウスを上空から見ると、かかっていないハウスとの差は一目瞭然です。

「少しで良いんですよ、とりあえずやって結果をみて継続するかやめるか、そのとき判断すれば良いことなのでとりあえずやらないとなにも始まらないので変わらないし。」

王将果樹園では、より長くサクランボ狩りのお客さんに楽しんでもらおうと、遮光ネットの導入も進めています。

今シーズンも高温が見込まれる中、矢萩社長は、様々な対策を組み合わせていくことが重要だと考えています。

「状況状況で組み合わせていった方が良い。どちらもメリットデメリットあるのでいろいろな方法を自分の引き出しに持っておいた方が良いと思っています。」

県も今後、遮光剤による高温対策について費用対効果の検証を進め、生産現場への普及を検討するということです。