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奮闘する農家 強まる危機感 佐藤錦は不作か
今年こそ豊作を願うサクランボ農家ですが、毎年のように変わる自然環境に生産現場は危機感を強めています。
今から1カ月ほど前。サクランボの開花が進む東根市の園地では、毛ばたきで花粉をつける人工授粉の作業が行われていました。
サクランボ農家の武田駿さん。人工授粉のほかに、花粉を運ぶミツバチを増やすなど、実をならせる努力を続けてきました。
【農家・武田駿さん】
「まずならないことには。実をつけられる環境づくりをして、やることやって実がならなかったら来年に向けた課題。実がなるのかなって、結果が分からない仕事、神頼みですよ」
しかし、1カ月ほどが経った昨日、園地には厳しい光景が広がっていました。
【武田さん】
「少ない。見えない。6割、7割減くらい」
着果が悪いのは、県内の主力品種「佐藤錦」です。園地や木によってばらつきはあるものの、平年より2割から3割ほど少ないということです。
また、「JAさくらんぼひがしね」によりますと、東根市全体で見ても「佐藤錦」は去年の同じ時期に比べて3割ほど少ないということです。
【武田さん】
「これでまた去年みたいに暑くなると最悪だろうね」
ベテラン農家も、これまでの経験が生かしきれないほど、環境が変化していると感じています。
ここ数日は消費者からの問い合わせも相次いでいて、注文を断るケースも増えているということです。
【武田さん】
「余力がないような成り。150年たってこういう気候変動になってきた。山形県が果樹王国として50年後どうなるんだろうね」
一方、紅秀峰や、やまがた紅王の着果状況は良く、“今あるもの”での収量確保に向けて、前を向くしかないと考えています。
【武田駿さん】
「やるしかない。これしかないので。お天道様には勝てないけど努力は出来るので、とにかくならせないといけないですね」
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