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岸田総理 政治刷新車座対談 山形市

 自民党の派閥の裏金問題を受けて、全国各地で開かれている対話集会が5月19日、山形市で開かれました。
 岸田総理が自ら出席し改めて陳謝しましたが、認識の甘さを指摘する厳しい声もあがりました。

 19日昼過ぎ、酒田市の日本海総合病院を訪れた岸田総理。本格的な運用が始まった診療車での遠隔診療「医療MaaS」や、マイナンバーカードの受付専用機など、デジタル技術で業務効率化を図る医療DXの取り組みを視察しました。
 政府は、健康保険証を12月に廃止し、マイナンバーカードに保険証機能を持たせる「マイナ保険証」に一本化する予定ですが、利用率は6.56%にとどまっています。
 岸田総理は利用促進などの取り組みをさらに加速させる考えを示しました。

【岸田総理】
「マイナ保険証への移行に際してはデジタルとアナログの併用期間をしっかり設け、全ての方が安心して確実に保険診療を受けていただける環境整備を進めていきたい」

 その後、山形市内へ移動した岸田総理。出席したのは、派閥の裏金問題を受け党の幹部らが全国各地で現場の声を聞く「政治刷新車座対話」です。
 冒頭、岸田総理は「山形の関係者にも様々な苦労をかけている」として、改めて陳謝しました。

【岸田総理】
「自民党総裁としては心からお詫びを申し上げなければならない再び自民党を応援して良かった自民党とともに歩んで良かったと思っていただけるように自民党は変わっていかなければならない」

 車座対話には、運送や福祉、教育などの各分野から党員や有権者13人が参加し、それぞれの厳しい現状を訴えました。

【農家】
「肥料代が3年前と比べると2倍まで上がっている経費率を下げようとがんばっていますが努力しても下げようがない」
【運送業】
「20年間変わらない運賃で燃料価格は約倍いくらモノをつくっても運べなければ国益に関わるのではないでしょうか」

 その後、行われた県連幹部との意見交換は冒頭を除き非公開で行われましたが、参加者からは厳しい声が相次いだということです。

【遠藤利明県連会長】
「まだまだ認識が甘い改めて説明責任をしっかり果たすべきという意見が数多くあった」

 大きな選挙も控える中、有権者との距離が近い現場の議員からは信頼回復を求める声が多く聞かれました。

【渋間佳寿美県議】
「業種・業態ごとに様々な課題があって厳しい現状の中でやっているんだけれどなんだ、というのがその後に続く言葉として皆さん持っている政治の安定、信頼回復が一番ということは申し上げた」

【柴田正人県議】
「(国民への)説明や真摯な向き合い方が少し足りなかったと思う厳しい時流の中を乗り越えていくその足掛かりを全体で与野党問わずにやっていく私たち地方もそれを真摯に受け止めて地方の発展を目指していきたい」

 岸田総理は信頼回復に向けて、政治資金規正法の改正を今の国会で実現させる考えなどを示したということです。