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子ども食堂で本の読み聞かせ

子どもたちの食を支援する「子ども食堂」。新庄市では、食と合わせて本に親しんでもらう場を提供する新たな取り組みが始まっています。

「間に合った~」
「おはよう!」

新庄市の子ども食堂「あおぞら」には、家族連れが続々と集まってきました。
食堂を運営しているのは、押切明弘さん。
月2回程度、食を通じた交流の場を提供しています。


「(満足に)食べられないお子さんがいることを聞いて、おかしいなと思った。そんなことないでしょと。ずっと頭の中に引っ掛かっていた。」

この日のメニューはドライカレーにイカフライなど。

彩り豊かなこの定食は、中学生以下が100円。高校生以上は300円で提供しています。
物価高が続く中、多くの善意のもとで低価格での提供を続けています。

「調味料もいただけるので、当初の予定の半分の予算はいただくものでまかなっている。非常にありがたい。」

そして、食事が提供される30分ほど前の時間を使って、新たな試みが始まりました。

「うどんとラーメンのどちらがおいしいのか、決めようではありませんか。ラーメンが勝つと分かっていますけどね、ひょっひょっひょっ!」

市内の小中学校で読み聞かせの活動を行っている渡辺安志さん。
働き盛りの親は忙しく、読み聞かせをする機会が減っていると感じ、この場所での活動を提案しました。
先月の食堂の営業日から読み聞かせを行っていて、保護者の評判は上々です。

「自分たちが読ませないものを読んでもらった。(子どもが)楽しいリアクションをしてくれたので、色んな発見があって、楽しかったです。」
「子ども食堂での本の読み聞かせから本が好きになって、『本って楽しい』と手にしてくれる子が増えるといいな。本を通じて家族団らんが広がったという声があるとうれしい。」

食堂を運営する押切さんは、食と本を通した新たな形の居場所づくりを目指します。

「地域の近場の拠り所。子ども食堂という冠はあるが、地域食堂のような場所にしていきたい。」

次回の読み聞かせ会は、5月18日の予定です。