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新紙幣発行まで2ヶ月 飲食店も対応に苦慮

 新紙幣が発行されるまで2か月を切りました。
 物価高騰など厳しい状況が続く中、飲食店や小売店は対応に追われています。

「いらっしゃいませ」

 山形市にある「ラーメン風林火山 山形店」。
 系列店も含め県内に6店舗を展開する人気店です。

「こちらでは券売機での販売を行っていますQRコード決済やインボイスへの対応など最新機種ということですがここに新紙幣への対応が加わる」

 7月3日からデザインが一新される新紙幣。およそ20年ぶりとなる『新しいお札』は、事業者に大きな影響を及ぼしています。

【もっけだのフードサービス 齋藤晴紀代表】
「(券売機の)紙幣の部分だけ替えようと思っている。ここだけ替えるのに15万円くらい。1店舗当たり15万円なので(6店舗で)およそ90万円予期せぬ出費。」

 こちらの会社では、2021年に新しくなった500円硬貨への対応として、3年ほど前に1台当たりおよそ250万円で投じて機械を一新していました。
 物価高騰や円安など、厳しい状況が続く中での「新紙幣」は、さらなる追い打ちとなっています。

【齋藤代表】
「きついっすよ原価高騰(や円安)油に肉、卵、様々なものが値上がりしている中で(投資した)15万円を稼ぐのに大体150万円くらい売り上げがないといけない。かなり痛手」

 キャッシュレス社会が進む中でも、お客さんへの対応を第一に、今月末から順次、新紙幣に対応していくということです。

【齋藤代表】
「都市部では『オール電子決済』という形で新紙幣に関係なく運用している店舗も多いが山形県は高齢の方など現金を持って来店するので必要となる出費。全ては来てもらえるお客さんのため」

 そして、多くのレジで更新が必要となるスーパーも対応に動き始めています。

 山形市にある「おーばん」山形嶋店では、店内にある11台のレジと電子マネーのチャージ機2台すべてのシステム更新を予定しています。
「7月3日の新紙幣導入に向けて、精算機やチャージ機が稼働できるよう、システム変更を行っていく」

 県内で20店舗を展開するおーばんでは、更新が必要な機械の台数が合わせて240台にのぼります。
 運用に対する不安やコスト面での負担が大きな課題だということです。

「実際まだ新紙幣が無いのでうまく稼働できるのかが課題となっている。システム変更のコストが一番の課題」
 
 おーばんでは6月から順次、システムの更新を行う予定で「7月3日以降、新紙幣が利用できることをしっかりお伝えしたい」としています。