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中1女子自殺「いじめ認定」因果関係は認められず
4年前、酒田市の中学校に通う女子生徒が自殺した問題について、再調査にあたった委員会は女子生徒に対するいじめを認定したものの、自殺との因果関係は「認めるに足りない」と結論付けました。調査委員会はきょう午前、矢口明子市長に報告書を手渡しました。
【矢口明子酒田市長】
「二度とこのようなことが起きないように再発防止をはかるべく市をあげて対策に取り組んでいく所存です」
2021年2月、酒田市内の中学校に通う当時1年生の女子生徒が自殺。第三者委員会は当初、自殺といじめの因果関係について、「一定程度は認められる」などとしましたが、結果に納得できないとする遺族の意向を踏まえ、再調査が行われていました。
【再調査委員会 栗山博史 委員長】
「本件生徒に対するいじめと自殺との因果関係を認めるに足りないという結論に至った」
報告書によりますと、自殺した女子生徒は同じクラスの生徒からの無視のほか、「死ね、キモイ」などと書かれた紙を下駄箱に入れられていて、委員会はこれらの行為をいじめと認定しました。
一方、女子生徒は中学に入学する前から「死にたい」という気持ちを抱いていたと指摘。孤独感などの程度は相当大きく、入学後のいじめなどの複数の影響の程度は、「大きくないと見ざるを得ない」と結論づけました。
また、学校側の対応については強く問題視しました。
【栗山委員長】
「学校教員が本件生徒の発するSOSをことごとく見落とし、何らの対応もしなかったことは極めて問題であったと言わざるをえない」
市では報告書の内容を踏まえて、再発防止策などを検討する方針です。