YTS NEWS

News

備蓄米の放出 産直は複雑な思い 期待と不安

農林水産省が先週発表した備蓄米の放出。販売の現場を取材すると、値下がりに対する期待と不安の声が聞かれました。

政府は14日、コメの高騰などを理由に備蓄米21万トンの放出を発表しました。

3月下旬頃から店頭に並ぶ見込みで、今後のコメの値下がりが期待されています。

政府の対応について、県内の消費者はどう捉えているのか。県産農産物を販売する寒河江市のJA産直センターで聞きました。

【インタビュー】「やっぱり安くなってほしいですよね。(放出のタイミングは)遅い。」「少しでも価格が下がったら財布にやさしい。当然山形ですから、ラーメンを食べたりそばを食べたりしますけど、ベースは食事はコメじゃないですか。」

こちらの産直でもコメの高騰は続いていて、県産「はえぬき」玄米30キロあたりの価格は、去年10月に比べ1.25倍ほどに上がりました。

今後の値下がりは、消費者にとっては歓迎されることですが、生産者からは不安の声も聞かれるといいます。

【JAさがえ西村山アグリランド産直センター飯野真介センター長】「現状が生産者の方からすると、適正価格というか、これまでがちょっと安かったんじゃないかという声も聞こえてくる。農家さんからすれば、また値段が下がるのはあまり(良くない)かなという気がする。」

生産者との結びつきも強いJAの産直では、複雑な思いを持ちながら備蓄米の流通を迎えます。

【JAさがえ西村山アグリランド産直センター飯野真介センター長】「消費者の方からすると少しでも安い方がお買い求めいただきやすいというのがありますので、その辺のバランスを当然考えながら、我々としても備蓄米が出たタイミングでどうするかということになるのかなと思います。」