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山形大学の学生が企画 東北初「こども選挙」
1月26日に投開票が行われる県知事選挙に合わせて、子どもたちが模擬投票を行う「こども選挙」が東北で初めて行われました。
企画した大学生の思いや子どもたちが投票を行う様子を田中記者が取材しました。
投票しているのは選挙権を持たない子供たち。
1月26日投開票の県知事選挙に合わせ、山形市内の商業施設で「こども選挙」が行われました。
この取り組みを企画したのは。
山形大学の有志の学生4人でつくる実行委員会です。
代表を務めるのは山形大学人文社会科学部3年の塩谷咲華さん。
子供たちに政治を身近に感じてほしいと企画しました。
「こども選挙」は17歳以下の子供たちに社会や政治について考えてもらう取り組みで、子供たちが模擬投票を行います。
2022年10月、神奈川県茅ケ崎市の市長選挙で全国で初めて行われ、これまで10を超える自治体で実施されてきました。
東北では今回が初めての試みです。
【塩谷咲華代表】「(投票の)練習をしたことによって、大人になったときの想像がしやすく、投票に行きやすくなるかなと思います。」
【佐々木諒和さん】「親御さんが選挙に来た際に子どもたちも一緒にこども選挙で投票の体験をしてみるという形になれば、こども選挙としては成功かなといえる。」
山形県の投票率を見てみると、去年10月の衆院選では全国で唯一60%を超え、国政選挙5回連続で全国1位となりました。
県選挙管理委員会によりますと、山形県は3世代同居率が高く、家族が投票する姿を見ることにより投票の意識が自然と身に付くことが要因の一つとして考えられるといいます。
しかし、18歳から20代の若い世代の投票率はほかの世代より低い傾向にあるのが現状です。
さらに、県知事選挙の期日前投票を1月19日までに済ませた人は5万9369人。
前回4年前の同じ時期に比べて2万8000人以上少なくなっていて、投票率の低さが懸念されます。
こうした中、1月19日に行われた「こども選挙」。
実行委員会のメンバーは朝から準備に追われていました。
会場は期日前投票を行うスペースの隣です。
【期日前投票担当者】「一緒に連携してできるのはすごく皆さまにも興味を持ってもらえると思う」
投票は候補者1人を選んで丸をつける形式で行い、記載台や投票箱は山形市選挙管理委員会から借りた実際の選挙と同じものを使います。
また、子どもの立場に立った配慮も忘れません。
【実行委員会 塩谷代表】「このタブレットで公約などを見られるようにして何も公約を知らずに来た子供たちもここで確認して、どちらに投票するか決めてもらえるようにしています」
そして、子どもたちを引き付ける工夫も。
イチゴかバナナ、好きなフルーツに投票してもらい、投票数の多かったフルーツの商品が七日町の青果店で割り引きとなる仕組みです。
投票によって社会が変わったという実感を持ってもらうために取り入れたといいます。
【インタビュー】「子どものゲーム感覚でできるというものいいですし、大人の選挙の隣にあるということ自体、子どもの刺激というか行ってみたいと、この子も手を引っ張ってきたので、いい取り組みだなと思います。」「子どもが(投票を)やるから私たちも行かなきゃねと思います。」「参加することになって、自分も政治に関係している風に思えてうれしかった」「来年18歳になったら選挙に行って、自分の意見を政治に反映できるようになりたいと思った。」
この日投票した子どもたちの数は目標のおよそ3倍の144人。
実行委員会のメンバーは若い世代の投票率アップに期待を寄せます。
【実行委員 金成紗弥さん】「興味持って見てもらえる子どもがすごく多くて、実際に投票するときも楽しそうに投票している姿が見られてすごくよかった。18歳になったときに選挙に行こうと子どもたちが思ってくれたら一番理想だなと思う」
【実行委員会 塩谷代表】「大学生が大人と小さい子供の橋渡し的な役割になれたらなと。」「(若者の)投票率を少しでも上げて、政治を身近に感じてもらえたらなと思います。」
「こども選挙」は25日にも行われますので、ぜひ足を運んでみてください。
そして、県知事選挙の投開票は1月26日となっています。
有権者の皆さん、ぜひ投票を。
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