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政策を問う「農業政策」現状と候補者の訴え

 知事選挙企画「政策を問う」です。「農業政策」について山形県内の現状と候補者の訴えを紹介します。

 こちらは県内で新たに農家に就いた人の推移を示したグラフです。今年度は383人となり調査を始めた1985年以降、過去最多を記録。東北では9年連続で1位となっています。さらに県では去年4月、新庄市に「東北農林専門職大学」を開学。
 県の基盤産業「農業」の維持に向け県などは担い手を育成する取り組みを進めていますが、生産現場は厳しい現実に直面しています。
 2020年の国の調査によると、県内の農業を主な仕事としている「基幹的農業従事者」は、前回の調査から7000人ほど減少し、およそ3万9000人に。全国同様県内も農業人口の減少に歯止めが掛からない状況です。

 また、近年資材や肥料が高騰していることなどから、農家の所得に相当する「生産農業所得」は、2020年以降、1000億円を下回るようなっています。
 猛暑などへの対応も早急な課題です。県の代表的なフルーツ「サクランボ」は去年の収穫時期に高温が続いたため、実が熟して柔らかくなる高温障害が多く発生。収穫量が平年の65%ほどおよそ8700トンにまで落ち込みました。ブランド力の低下も懸念され、生産者を取り巻く環境は厳しさを増す一方です。
 
 ここからは「農業政策」に関する候補者の訴えを紹介します。立候補しているのは届け出順にいずれも無所属で現職の吉村美栄子さんと新人の金山屯さんの2人です。
【吉村美栄子候補】
「持続可能な農業をやっていかなければいけないと思っていますので、スマート農林水産業というのを掲げています。そこをしっかり進めていきたいと思いますし、農畜産業についても気候変動、災害に強い農畜産業の普及・定着も掲げていますので地域地域の実情をきちんとみながら市町村やJA、関係団体と一丸となって進めていきたいと思っています。」
【金山屯候補】
「産官学の協力なくして発展はないでしょうと。今までは、農業なら農業だけしてたらいいみたいな感じだったと思いますけど、そうじゃなくて学術的に色々考えたらどうで、経済的にはどうだこうだとか官としてはそれをどうまとめたらいいかとか産官学の3本柱で、あらゆることに産官学はぜひ徹底させるべきだと思います。」