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山形ニュースこの1年 異例の県政界

「山形ニュースこの1年」。
きょう(12月19日)は「政治」についてです。

超短期決戦となった衆議院選挙や知事の動きなどを振り返ります。

【吉村知事】「再議ということも頭をよぎったが、当初予算案をなんとしてでも通していただかないと県民生活に不利益が生じる  ということもあるのでそこだけはなんとしてでも避けなければならないという強い思いで(予算案を撤回した)。」

県が新年度予算案を撤回するという異例の事態から今年は幕を明けました。

事の発端は、県が県産フルーツの情報発信拠点として、およそ20億円の整備費用を見込んでいた「フルーツ・ステーション」。

事業化に向け、新年度の当初予算案に民間事業者の公募準備費用などとしておよそ4800万円を計上しました。

しかし「公費負担が大きい」など、県議会最大会派の自民から反対の声が相次ぎ、常任委員会で初めて予算案が否決される事態に。

最終的に県は、関連予算を削除して再提出し、その後可決されました。

【吉村知事】「どうやってまた希望を持って生産を次の世代にもしていただけるか、そういうことを考えなくてはいけないと思っているので前向きにめげてられないので頑張っていきます。」

混迷を極めた2月定例会。

吉村知事の任期が1年を切る中、自民との対立が鮮明になっていました。

10月の衆議院選挙。

県内の3つの選挙区は前回に続き自民が議席を独占します。

自民逆風と言われる中、3度目の国政挑戦となった立憲の原田和広さんは今回も敗れました。

山形2区では自民の鈴木憲和さんが5回目の当選を果たします。

全国的には自民が大敗し、野党が議席を伸ばした今回の選挙。

県内では国民の新人が比例・東北ブロックで復活当選しました。

【菊池大二郎氏】「地域の声こそが国の力になるんだと、キャッチフレーズにかけた思いをみなさんとさらに高め合いながら活動をしていきたいと思います。」

山形3区は3期の実績をアピールした自民の加藤鮎子さんが立憲・国民・連合山形の「2党1団体」の支援を受けた立憲の石黒覚さんを退けました。

東北で唯一、小選挙区で自民が議席を独占した今回の衆議院選挙。

これまで対立してきた吉村知事と自民の間に大きな動きがありました。

【自民党県連 森谷幹事長】「知事がお見えになりました。」

吉村知事は選挙期間中、自民候補の事務所を訪問するという異例の行動をとります。

7月に県内を襲った大雨の対応などをめぐり国との重要なパイプ役を担った自民の議員に御礼の気持ちを示す形となりました。

そして、知事選挙の告示まで1カ月ほどとなった12月。

【吉村知事】「1日も早い復旧・復興を何としても成し遂げたいとの思いを更に強くしている。来るべき来年の知事選挙で県民の審判を仰ぐ決意を固めた。」

5選出馬を表明した吉村知事。

翌日には、自民党県連に支援を要請します。

一方、独自候補の擁立が難航していた自民党県連は、擁立を断念し、初めて吉村知事の支援を決定しました。

【自民党県連 遠藤利明会長】「当然、これから各種選挙についても連携しながらできるものと思っている。」

吉村知事以外に出馬の動きはなく、1月9日告示の知事選挙は無投票となる公算が大きくなっています。

そして来年夏に控えた参議院選挙。

自民党県連はいち早く元県議の大内理加さんの擁立を決めました。

【大内理加氏】「(参議院が)山形県は2議席とも野党が占めている。しっかり一つ議席を確保して政権与党を通して県民の声を国会につなげていかなければならない。」

12月に入ると、現職の芳賀道也さんも出馬を表明。

今回も無所属ながら「2党1団体」の支援を受け、選挙戦に臨む方針です。

【芳賀道也氏】「再度ふるさとに貢献をさせていただきたいということで、来年夏の参院選挙に出馬することを決意いたしました。」