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浸水被害を受けた戸沢村「防災集団移転」を検討

 7月の大雨で集落全体が浸水被害を受けた戸沢村蔵岡地区。
昨夜、住民と村による意見交換会が開かれ、村は「防災集団移転」を提案しました。

 7月の『記録的大雨』で最上川が氾濫し戸沢村蔵岡地区は多くの住宅が水に浸かりました。
 これまでも幾度となく浸水被害に遭った住民からは、「集団移転」を望む声も上がっていました。
 こうした中昨夜、加藤文明村長をはじめ地区のおよそ70世帯が集まり、意見交換会が開かれました。

 冒頭以外は非公開で行われたこの会合。
 この中で村は、自然災害が発生した地域や今後災害のおそれがある地域から安全な場所にまとまって移転を促す国の事業「防災集団移転促進事業」について提案したということです。

「防災集団移転」は、全世帯の同意や全世帯の半数以上の移転などが主な要件で、村が移転者の宅地を買取るほか建物の補償などを行います。

「住民が続々と出てきました。意見交換会が終わった模様です。住民からはどのような意見が出されたのでしょうか?」

【佐藤一春さん】
「田んぼが買い上げにならないということで、ちょっと戸惑いが。一様に賛同しかねる・・・はっきりとした意思表示はなかったが、そのような雰囲気はありました。」

【斉藤秀勝さん】
「一番心配しているのは、2年。仮設が2年であること。その2年でこの事業が終わるのかと。私は終わらないだろうと。その時に仮設を出るのか出ないのか。出なければならないのか。(村からは)その辺も含めてこれからもう一回検討したいと。」

 いっぽう加藤村長は、「防災集団移転」についてスピード感を持って対応していく考えを示しました。

【加藤文明村長】
「(防災集団移転事業が)3から4年になった場合、待ちきれなくて村外に出ていく人もいるよと忠告をいただきました。緊張感を持ってしっかりと住民の声に耳を傾けてこれから前に進めます。」

 またこの日村は「集団移転」の意向を問うアンケート用紙を 蔵岡地区の全世帯に配布しました。
 回答期限は今月25日で、7割以上の賛同が得られれば、本格的に「集団移転」を進めるための意向調査に移る方針です。